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20130630

蜂の巣談義

【カテゴリ:日常】

職場によく蜂の巣が出来る。
飯場(はんば)といって、作業員の詰所があるのだけど、ここに先日スズメバチの巣が出来た。自分が使っているロッカーの横にスズメバチがせっせと巣づくりしている。こいつがでかくなった日には、大量のスズメバチが自分のロッカーの横に陣を張るのであって、こいつぁ怖い。怖いので駆除することにした。
職場の人間4,5人で知恵を出し合い、どうやってスズメバチに刺されずあの巣を除去するのか考えた。
幸い、巣は作り始めでまだ小さい。
一人の先輩が「とりあえず、巣を作っている蜂があの巣に近づけないようにしよう」と言い、この巣をプラスチックカップで覆って蜂が近づけないようにすることにした。
巣作り中のスズメバチが外に出かけている間にさっとカップを巣にはめ込み、上をテープでふさいで様子を見る。巣に近づけなくなった蜂に巣作りをあきらめさせる作戦だ。
しばらくすると、テープの粘着力が弱かったのか、カップがテープからはがれて斜めに隙間があいた。これでは蜂が帰ってきたらまた巣に近づいてしまう、ってんでその巣のカップを再度テープで張り直そうとした時、スズメバチが帰ってきた。
スズメバチに襲われると思った我々人間は各々に「わっ!」とか「うおっ!」とか奇声を発しつつ、逃げまわった。
逃げた我々を横目にスズメバチは何事もなかったかのようにカップの隙間から巣に到着。またしてもせっせと巣作りを始めた。
いかん。このままでは巣作りは進行され、巣が完成してしまう。
固唾をのんで見守る中、一人の先輩が「今、あの中にジェットを吹き込めばいいんじゃないの?」と言った。
ジェットとはスプレー式の殺虫剤のことだが、こいつをカップの隙間から吹き込めば蜂ごと巣を駆除できるんじゃないかという案である。
テープがはがれ、そこにスズメバチが帰ってくるという予期せぬ出来事の発生だったが、確かに今ここであのカップの中にジェットを吹き込めば、きゃつらは一網打尽である。人間万事塞翁が馬。
「誰が行きますか?」先輩が言う。
もしかしらたら、怒ったスズメバチが反逆の姿勢でもって、ジェット使用者を刺しに来るかもしれない。
「誰が行きますか?」
隙間を外せば、次の瞬間、蜂はカップから逃れ、我々を襲うだろう。
「誰が行きますか?」
私に白羽の矢が立った。新人として大した仕事も出来ない私がこの時くらい役に立たねばならぬ。ってんで立ち上がる。
手にタオルを巻いて一応の保護。ジェットを持って巣に近づき…頃合いを見計らって。
ブッファーーーーーーーー!!!
スズメバチがカップの中で暴れている様子が見える。しかしそれも次第に色濃さを増す殺虫剤の煙霧の中で見えなくなっていった。何秒間、噴射し続けただろう。やがて蜂はカップの底に横たわった。スズメバチは巣ごとその生涯を終えた。作りかけの巣をまじまじと見つめる。そうか、スズメバチの巣はこのようにして作られていくのか。蜂の巣駆除に成功した我々は午後から次の現場へと向かって行ったのだった。

一ヶ月後。
今度は土場(どば)といって、仕事の資材が置いてある場所にアシナガバチの巣が発見された。今度は何故か親らしき蜂の姿がない。とりあえずこの巣をどうにかしようということで、それをもぎ取り飯場に持ち帰った。巣の中ではすでに蜂の子が孵り、幼虫状のそれが口をパクパクさせて餌を待っている。親はどこへ行ったのか、帰ってこない。先輩が言った。
「蜂の子を食べると精力がつくんですよ」
九州のある地域では蜂の子を食べる習慣がある。巣から取り出した幼虫を炒って味付けしたり、酒に漬けて食べるそうなのだが、以前からその習慣に若干興味のあった自分は、せっかくなのでその蜂の子を食べることにした。生で食べられるのかどうかわからないので、ネットにて検索。すると、蜂の子を生で食べる人はいるらしい。というか、昔の人は蜂の巣から幼虫をほじくりだしてそのまま食べたりしていたらしい。貴重なタンパク源だったのだろう。
ということで、自分もアシナガバチの蜂の子を生で食べてみることにした。先輩たちに止められたのだが、物事なんでも経験である。蜂の巣からほじくりだした幼虫をしばし掌で見つめる。蜂の子はまだ元気がいいのか、体をうねうねとうねらせている。それを口の中に入れた。生きたまま飲みこむとなんだか胃の中が気味悪いので、噛みつぶしてみる。
活きのいいイクラを噛み潰すと、プチッと皮がはじけて中から液体が飛び出すが、ちょうどあんな感じで蜂の子はプチッとはじけて、体液が口内に広がった。若干、青臭いような味がしたが思ったほど不味くはない。少しとろみがある。麦茶で飲み込んだ。
先輩が腹をこわさないか心配してくれたが、あれから数日たってもそんな様子はないし、蜂の子の生食はきっと問題ないだろう。一部のサイトでは寄生虫がどうのこうのというのだが、そんなことをいえば刺身を含めて全てのものが生食出来なくなる。
しかし、はて、肝心の精力は…ついたのかどうか定かではない。


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